1.新型コロナウイルス感染症は、5月8日から5類感染症に
新型コロナウイルス感染症の「5類感染症」移行に伴い、3月10日に新型コロナウイルス感染症対策本部において移行後の具体的な方針「新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけの変更に伴う医療提供体制及び公費支援の見直し等」が決定されました。
2. 位置づけ変更による影響(概要)
現在と5類感染症への移行後のおもな変更点は、以下のとおりです。
3. 移行後のスケジュールと医療提供体制と入院・外来の医療費の方針
【医療提供体制】
幅広い医療機関で新型コロナウイルス感染症の患者が受診できる医療体制に向けて、必要となる感染対策や準備を講じつつ、国民の安心を確保しながら段階的に移行します。
【入院・外来の医療費】
急激な負担増が生じないよう、入院・外来の医療費の自己負担に係る一定の公費支援について、期限を区切って継続されます。移行後のスケジュールは以下のとおりです。位置づけ変更に伴う医療提供体制の見直し
位置づけ変更に伴う医療提供体制の見直し(外来)
【具体的な措置など】
感染対策について効率的な対応への見直し 設備整備や個人防護具の確保などの支援 応招義務の整理(コロナへのり患またはその疑いのみを理由とした診療拒否は「正当な事由」に該当しないことを明確化) →診療の手引等を含めわかりやすい啓発資材を作成し、医療機関に周知 →定期的に対応医療機関数を把握・進捗管理しながら、維持・拡大 ※医療機関名の公表は当面継続(冬の感染拡大に先立って対応を検討) ※重症化リスクの低い者の自己検査・自宅療養(含む自己検査キット・解熱鎮痛剤常備)、受診相談センター等の取組は継続
位置づけ変更に伴う医療提供体制の見直し(入院)
【具体的な措置など】 外来と同様の取組に加え、4月中に、各都道府県で9月末までの「移行計画」を策定し、新たな医療機関による受入れを促進させる。① 確保病床を有していた重点医療機関等(約3,000) →重症・重症・中等症Ⅱ患者への重点化を目指す ② これまで受入れ経験のある重点医療機関等以外の医療機関(約2,000) → 軽症・中等症Ⅰ患者の受入れを積極的に促す 特に、高齢者を中心に、「地域包括ケア病棟」等での受入れを推進 ③ これまで受入れ経験のない医療機関 ⇒ 受入れを促す ※廃止となる臨時の医療施設(新型インフルエンザ特別措置法)のうち必要なものはその機能を当面存続
位置づけ変更に伴う医療提供体制の見直し(入院調整)
【具体的な措置など】 病床状況の共有のためのG-MISなどITの活用推進 円滑な移行のため、当面、行政による調整の枠組みを残す(病床ひっ迫時等に支援) まずは軽症・中等症Ⅰ患者から医療機関間の調整を進め、秋以降、重症者・中等症Ⅱ患者の医療機関間の調整を進める 妊産婦、小児、透析患者は、都道府県における既存の調整の枠組みに移行 診療報酬の取り扱い 診療報酬上の特例も見直しが行われます。また、冬の感染拡大に先立ち、今夏までの医療提供体制の状況等を検証しながら必要な見直しが行われる予定です。
その上で、令和6年度診療報酬改定において、恒常的な感染症対応への見直しも実施されます。※外来・在宅・入院・歯科・調剤の診療報酬上の特例見直しの具体的内容は次項以降に記載
診療報酬の取り扱い(外来・在宅・入院・歯科・調剤)
5類移行に伴い、診療報酬上の特例も見直しが行われます。病床確保料については、補助単価(上限)が見直され(半額、当面9月末まで継続)、休止病床の補助上限数も変更となります。即応病棟1床あたり休床1床に見直す(ICU・HCU病床の場合は2床を上限)。高齢者施設等における対応として、入院が必要な高齢者は、適切かつ確実に入院できる体制を確保しつつ、施設における感染対策の徹底、医療機関との連携強化、療養体制の確保、退院患者の受け入れ促進等を進めます。
患者等に対する公費支援の取り扱い(外来医療費)
【具体的な措置など】 新型コロナ治療薬(※1)の費用は、急激な負担増を避けるため、公費支援を一定期間(※2)継続 ※1 経口薬(ラゲブリオ・パキロビッド、ゾコーバ)、点滴薬(ベクルリー)、中和抗体薬(ロナプリーブ、ゼビュディ、エバジェルド) ※2 夏の感染拡大への対応としてまずは9月末まで措置し、その後の本措置の取扱いに ついては、他の疾病とのバランスに加え、国の在庫の活用や薬価の状況も踏まえて 冬の感染拡大に向けた対応を検討
患者等に対する公費支援の取り扱い(入院医療費)
【具体的な措置など】 新型コロナ治療のための入院医療費は、急激な負担増を避けるため、一定期間※、高額療養費の自己負担限度額から、2万円を減額(2万円未満の場合はその額) ※ 夏の感染拡大への対応としてまずは9月末までの措置とする。その後については、感 染状況等や他の疾患との公平性も考慮しつつ、その必要性を踏まえて取扱いを検討
患者等に対する公費支援の取り扱い(検査)
【具体的な措置など】 検査キットの普及や他疾患との公平性を踏まえ、公費負担は終了(自己負担) 重症化リスクが高い者が多い医療機関、高齢者施設等での陽性者発生時の周囲の者への検査や従事者の集中的検査は行政検査として継続 ※これまで自治体が設置していた健康フォローアップセンターや宿泊療養施設については、患者の発生届や外出自粛要請がなくな るため終了するが、救急・外来・病床への影響を緩和するため、受診相談・体調急変時の相談機能や高齢者・妊婦の療養のため の宿泊療養施設については、期限を区切って継続。
(参考)位置づけ変更後(5/8~)の医療費のイメージ
●外来医療費
【前提】5/8以降は、初診料等に含まれるコロナ特例について、院内感染対策を引き続き評価しつつ、届出の簡略化といった事務負担軽減等に伴い見直し。新型コロナはカロナール・ラゲブリオ、インフルはカロナール・タミフルを処方するものとして計算 ※1 陽性判明前の検査料等・コロナ陽性判明後の医療費について5/8以降は自己負担が発生 ※2 コロナ治療薬の自己負担分は公費で補助
●入院医療費
【前提】5/8以降は、重症・中等症患者等の特例措置について、業務・人員配置の効率化が図られている実態等を踏まえ見直し(4〜6倍→2〜3倍など)を実施。新型コロナは中等症で10日間、インフルは6日間入院したものとして計算 ※高額療養費を適用 ※所得区分の()内の%は年代区分別の加入者数に占める当該所得区分に該当する人数の割合 患病原性が大きく異なる変異株が生じた場合の対応 新型コロナの感染症法上の位置づけを変更した後に、オミクロン株とは大きく病原性が異なる変異株が出現するなど、科学的な前提が異なる状況になれば、ただちに必要な対応を講じるとされています。
具体的な対応の内容は、以下のとおりです。科学的知見や専門家の意見等を踏まえ、感染症法上の入院勧告等の各種措置の必要性も含めて速やかに検討 必要があると認められる場合、新たな変異株を、感染症法上の「指定感染症」に位置づけ(政令で措置)、一時的に対策を強化 病状の程度が重篤で、全国的かつ急速なまん延のおそれがあると認められる場には、厚生労働大臣から総理への報告を行い、新型インフル特措法に基づく政府対策本部及び都道府県対策本部を設置 基本的対処方針を定め、その中で、行動制限の要否を含めた感染対策について決定 新たな変異株の特性なども踏まえ、これまでの対応の知見等も活用しつつ、必要な方が適切な医療にアクセスできるよう、各都道府県と連携し、病床や外来医療体制を確保 位置づけ変更による医療機関の課題
1.想定される医療機関の課題
5類への位置づけ変更にともない、「幅広い医療機関でコロナ感染症患者が受診できる体制」への移行方針が示されました。一般の医療機関においても感染対策を徹底し、入院の受け入れや診察の準備が必要です。ほかにも、医師やスタッフへのケア、集患・経営への影響も課題となります。
2.想定される医療機関の課題
コロナ感染症患者を受け入れるための様々な課題に対して、どのように対応すべきでしょうか?発熱外来の事例から「院内滞在時間短縮」と「業務効率化」2つのポイントが見えてきます。
3.WEB問診で課題解決を
「院内滞在時間短縮」と「業務効率化」2つのポイントにはWEB問診システムの活用が有効です。