ユビー生成AI成果事例500床〜九州・沖縄

国立大学法人 九州大学病院

生成AIで臨床・教育・研究を変革、DPCで年間数千万円超の収益改善見込み

公開日:2026/3/28

生成AIで臨床・教育・研究を変革、DPCで年間数千万円超の収益改善見込み

セキュリティを最優先としたクローズド環境を構築し、生成AIを臨床・教育・研究の三領域に横断活用する九州大学病院。DPCコーディングでは年間数千万円超の収益改善見込みという大きな成果を生み出した。

セキュリティを最優先としたクローズド環境を構築し、生成AIを臨床・教育・研究の三領域に横断活用する取り組みが本格化している。安全な運用基盤を徹底的に整備した上で、DPCコーディングでは年間数千万円超の収益改善見込みという大きな成果を生み出した。

導入の背景・目的
  • 医師の働き方改革対応と大学病院特有の事務負担の抜本的な軽減
  • 患者情報保護を最優先としたクローズド環境の構築
  • 臨床・教育・研究の三本柱への生成AI横断活用
効果
  • DPCコーディングで年間数千万円超の収益改善見込みを確認
  • 診療録監査が全件対応へ(抜き取りから完全自動化)
  • 院内で170件超のプロンプトが日常運用中

医師の働き方改革が迫る記録業務の抜本的な見直し

令和6年度の医師の働き方改革を背景に、九州大学病院では大学病院特有の膨大な事務作業の負担軽減が急務となっていた。退院サマリーや議事録、IC記録など、医師が日々こなす記録業務は多岐にわたる。現場アンケートで生成AI活用への高いニーズが確認されたことを受け、病院として組織的な導入検討をスタート。臨床・教育・研究の三本柱を支える基盤として、生成AIの横断活用を視野に入れた取り組みが始まった。

クローズド環境を大前提に安全なAI活用体制を構築

生成AI導入にあたり、九州大学病院が最重要事項として位置づけたのが患者情報の保護だ。公開LLM(ChatGPT・Gemini等)への患者情報入力リスクを病院として明確に定義し、ガバナンス・ガイドライン策定を進めながら、職員が安心して使える環境を整備している。さらに今後はデータ連携を視野に入れ、閉域網VPN方式を活用したクローズドネットワークの強化を予定している。

安全性を最大限に重視した環境構築

・電子カルテの仮想インターネットを活用 ・3省2ガイドライン準拠 ・生成AIモデルはGoogle社Gemini等を利用し国内で処理・保存 ・入力データはモデル改善等を目的とした学習には用いない

「良い相棒」と呼ばれるAIがカルテ記載の質と速度を変えた

導入後、最も大きな変化のひとつがカルテ記載の現場だ。長期入院患者の経過記録も約10秒で要約できるようになり、退院サマリー作成の工数は大幅に削減された。若手医師からは「良い相棒」との声があがり、記載へのハードルが下がったと言う。主治医・指導医クラスでもIC(手術前説明)記録の負担軽減を実感。現在、医師用で約100件、薬剤部・検査・放射線科などコメディカル向けに約70件、合計170件超のプロンプトが院内で運用されている。

診療録監査が全件対応へAIが属人的業務を変革する

診療録管理室では、従来、人手と時間の制約から抜き取りに留まることもあった監査業務に生成AIを投入。「プロンプトの作り方をAIに聞く」ところから始め、試行錯誤で精度を高めていった。室内で改善点を相互フィードバックしながらプロンプトを更新し続けた結果、項目の有無チェック等の簡易監査で全件対応が実現した。俗人的・主観的だった議論が客観的な根拠に基づくものへと変わった。

DPCコーディングの最適化が病院経営を直接動かす成果へ

ユビーDPCサポーターの活用により、数十万字にも及ぶカルテから最適なDPCコードをAIが網羅的に提案。経験豊富な担当者との比較で90%の高い一致率を達成し、年間数千万円超の収益改善見込みが確認された。「癒着性腸閉塞を主病名に変更」など数千点単位の適正化事例も複数生まれた。入院中のイベント・診療全体像を即時にサマリー化し、経験差に依らず状況把握が可能となったことで、病院経営と現場業務の両面に直接的なインパクトをもたらしている。

研究データ入力の自動化で臨床研究のスピードが変わる

臨床研究の分野でも、生成AIの活用が具体的な形で動き出している。大腸がん術後の後ろ向き解析など、これまで1症例あたり10分超を要していた研究用データベースへの入力作業を、生成AIによって大幅に効率化する構想が進む。入力の自動化・半自動化が実現すれば、医師が研究に割ける時間は飛躍的に増加する。さらに教育面では、日々アップデートされる臨床エビデンスを生成AIで更新し、学生・研修医向け教材の改訂負担を軽減する「アップデート前提」の運用も構想されており、大学病院の三本柱すべてにAI活用を根付かせる取り組みが着実に前進している。

病院紹介

国立大学法人 九州大学病院

国立大学法人 九州大学病院

福岡県福岡市に位置する1,362床の国立大学附属病院。セキュリティを最優先としたクローズド環境を整備し、生成AIを臨床・教育・研究の三領域に横断活用。DPCコーディングでは年間数千万円超の収益改善見込みを実現し、大学病院の三本柱すべてにAI活用を根付かせている。

所在地
福岡県福岡市東区馬出3丁目1−1
設立
1867年(慶応3年)
代表者
病院長 中島 康晴
病床数
1,362床(本院1,242床、別府病院120床)
ユビー生成AI500床〜九州・沖縄成果事例

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